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インタビュー よくわかる「ダイワボウ」

ダイワボウ情報システム

 ダイワボウ情報システム(DIS)を中核とするITインフラ流通事業は2018年度上半期(4~9月)も過去最高の業績となるなどグループ全体をリードしています。地域密着の営業体制の成果で好調が続くパソコン(PC)販売に加えて、これからIT分野の主流となることが予想されるサブスクリプション(使用権販売)方式のビジネスモデルにも取り組むなど新たな成長に向けた取り組みを加速させています。そこでDISの販売推進本部、東日本営業本部、西日本営業本部、広域営業本部それぞれの責任者に今後の課題と戦略を語っていただきました。


ディストリビューターの新たな役割を見出す
高度な流通サービスに働き方改革は不可欠

常務取締役 西日本営業本部長 松本 裕之

常務取締役
西日本営業本部長
松本 裕之

─ 2018年度上半期(4~9月)をどのように振り返られますか。

 国内のハードウエア市場は、特に法人向けで堅調な企業業績を背景にIT投資が底堅く推移したことで当社も売上高、売上利益ともに創業以来過去最高の実績を達成することができました。PCなどさまざまなエンドポイント(端末)にこだわったビジネスを推進し、社員全員が販売店、メーカーとの協業により、周辺機器やソフトウエア、サービス&サポートなどを含めた複合的な提案に取り組んだ成果です。国内市場でのPC販売台数シェアも前年同期より増加し、国内IT市場での優位性を一段と強いものにしました。個人向け市場はタブレット・スマートフォンの普及が高まりました。また、小学校でのプログラミング学習必修化や“eスポーツ(競技コンピューターゲーム)”といった新しい需要が拡大しています。


─ 2019年度以降に向けた課題と重点戦略は何でしょうか。

 現在は働き方改革といった社会情勢やAI、IoTに代表されるように新たな技術革新を背景に、企業を中心に積極的なIT投資が行われています。当社ではお客様のニーズに合わせた成長が必要と考えており、現状に満足せず、基本に立ち返り、販売店やメーカーとのFace to Faceでの商談にこだわることが重要です。現在のPC販売好調はマイクロソフトのOS「Windows7」のサポートが2020年で終了することに伴い、「Windows10」搭載機への更新需要が続いているためです。

 この需要増は2019年まで見込まれますが、その後は反動による販売数落ち込みが予想されます。それを乗り切るためにも、まずは圧倒的なシェアを確立することが重要です。その上で永続的な成長を実現するために新たな収益基盤が必要となります。その一つが、クラウド化の進むソフトウエア分野です。現在、ライセンス管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」を構築し、サブスクリプション(使用権販売)方式のビジネスモデルに対応することを推進しています。数年先を見据えながら当社が国内IT市場を牽引するために不可欠な取り組みだと考えています。


─さらなる成長に向けた取り組みは。

 今後は教育、医療、建設、農業などさまざまな分野でIT化が加速します。ユーザーのニーズを的確に捉え、応えることが当社の役割です。販売店やメーカーと協力しながらディストリビューターとしての新たな役割を見出すことがIT市場全体の成長につながると確信しています。市場の変化によって高い技術力やサポート力を持つ流通サービスへの期待が高まっています。例えば、よりセキュアなネットワーク機器やソフトウエアなど高度化商材への取り組みなどが挙げられます。

 今後、DISでは働き方改革を進め、当社が担う役割も変化させる必要があります。RPAの導入による作業効率の向上に加え、2018 年7月に物流センターを集約し、ロボット型自動倉庫を導入したことで、販売店やメーカーの機能の一部を当社で担い、ユーザーの流通網の効率化の提案を進めてまいります。


耕し続け、種をまき続ける
販売店とエスアイヤーとのマッチングも

取締役 東日本営業本部長 山下 隆生

取締役
東日本営業本部長
山下 隆生

─ 東日本営業本部として2018年上半期(4~9月)をどのように振り返りますか。

 上半期は全社的に好調でしたが、東日本営業本部としても売上高は計画比2桁成長、利益面も大幅達成という実績になりました。マイクロソフトのOS「Windows7」のサポートが2020年1月で終了するため「Windows10」への更新にともなうPC切り替え需要が本格化しており、それに合わせて周辺機器の販売も好調に推移しました。世界的にインテル製CPUの供給がタイトなことから日本で人気のある国産メーカーのPCが不足しましたが、上手く在庫を調整しながら対応することができました。新たに東京地区に立ち上げた2つの支店について、下期の目標を達成させることが課題となります。

 東日本営業本部の売上高はDIS全体の半分以上を占めております。特に首都圏は、ポテンシャルのある市場ですから、まだ攻めきれていない部分をターゲットにしてシェア拡大に取り組みました。一方、地方では既に高いシェアを持っており、顧客である販売店と連携して新たな事業を創出することが重要であります。例えばメーカーを地方に招いてセミナーを開催することもあります。地方の販売店単独では対応できない大口案件に対して、大手エスアイヤー(システム構築会社)を紹介し、複数の販売店が共同で受注を目指すといった取り組みも進めています。地方は“ 耕し続け、種をまき続けることで実る”市場だと考えています。


─ 今後の課題と重点戦略はどのようなものですか。

 首都圏は引き続きシェア獲得の拡大を目指します。そのために、ユーザーに直接アプローチしているメーカーとの協業を進めます。今後、地方や中小企業のPC更新需要が本格化することから、現在のPC販売の好調は2019年までは続くと推測されます。ただ、その後には反動による販売の落ち込みが見込まれることから、DISグループの強みを生かし、早期にシェアを拡大しておかなければなりません。例えば、IT 機器のメンテナンスから廃棄までのLCM(ライフサイクルマネジメント)に関しては、従来、自社のシステム部門で管理するのが一般的ですが、最近では外部業者に管理を委託するアウトソーシングの傾向が強まっています。DISでは自動ピッキング設備を導入したディーアイエスサービス&サポートのキッティングセンターを活用し、こうしたユーザーのニーズに対応できることが強みです。

 一方、地方では地元の販売店とエスアイヤーを連携させるなど、新たな事業を獲得するためのマッチングに注力します。データセンターはクラウドコンピューティングとの競争が激しさを増しておりますが、エッジコンピューティングの需要があることから、データセンター事業に取り組んでいる地域大手販売企業をエンドユーザーに紹介するといったことにも取り組みます。


─ 今後の新たな成長に向けた期待の取り組みは何でしょうか。

 やはりサブスクリプション型ビジネスの確立と拡大です。現在、ライセンス管理ポータル「iKAZUCH(I 雷)」を運営していますが、対応するソフトウエアメーカーも約20社まで増えました。今後、ソフトウエアはサブスクリプション型が主流となることが明確であり、DISとしてもそれに対応した販売システムを確立しなければなりません。エンドユーザー、販売店それぞれにとっても利便性の高いサービスとして普及させていきます。今後、ソフトウエアだけでなくハードウエアもサブスクリプション型となる可能性もありますので「iKAZUCHI(雷)」を拡充することで対応を目指しています。


働き方、生活環境の変化で新たな市場
eスポーツへの取り組みもスタート

取締役 広域営業本部長 大内 宏之

取締役
広域営業本部長
大内 宏之

─ 2018年度上半期(4~9月)をどのように振り返りますか。

 広域営業本部は量販店とEC(電子商取引)、そして携帯端末やSIMカードなどを販売する通信事業などを担当しています。エンドユーザー目線で、どのような商品を、どのようなスタイルで販売するのかを常に考えて営業に取り組み、2018年度上半期の売上高、営業利益ともに前年同期を大きく上回る結果となりました。

 特にPCは「Windows7」のサポートが2020年に終了することから、量販店やEC販売で個人向けと法人向けの両方で買替え需要が加速しています。更にはIoT家電の販売も好調で、幅広く商品を取扱うビジネスが増加しています。


─ 2019年度に向けた課題と重点戦略は。

 一つは物流の問題です。人手不足を背景に物流コストが上昇し、集荷・配送の時間制限も強まっています。この問題に対応するためには、これまでの働き方の流れを大きく変える必要があります。当社にとって“働き方改革”の推進は、収益に直結する問題であり、既にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)などの導入を進めています。


 また、業務スケジュールの改革には、取引先の理解が必要となる中、お客様とのコミュニケーションを密にし、信頼・信用を得るための活動を計画的に実施しています。また、広域営業本部が扱う商品は海外メーカーが中心です。この為、最近の米中貿易摩擦がエンドユーザーの購買意欲や商品の入荷にどう影響するのかを注視し、対応を進めなければなりません。


─ 今後のさらなる成長に向けて期待の商材や取り組みは。

 2020年の東京オリンピックに向けて、世の中の「見る」「話す」「聞く」「動く」を取り巻く環境は大きく変化するでしょう。特に個人の生活環境や働き方環境の変化は大きな市場として成長する分野です。その背景にあるのは5G(第5世代移動通信システム)やLPWA(低消費電流長距離データ通信)の普及であり、通信網を活かした環境作りやIoT機器、新しいサービスが登場すると共に、これらのソリューション展開は生活シーンに留まりません。

 例えば農林畜産においても家畜の管理システムがすでに開発されており、今後もICT機器やネットワークを活用した需要が拡大します。こうした分野に対してDIS独自のソリューションを構築し、新たなビジネスモデルとして展開することを目指します。もう一つは法人向け個人向けに拘らず、様々な商品にサブスクリプション方式のサービスが組み込まれていくことへの対応が重要であると捉えます。

 最近、“eスポーツ”という言葉を耳にする機会が増えました。コンピューターゲームを正式競技として捉える動きですが、海外を中心に大きな盛り上がりを見せています。日本でも2018年から競技団体が一つにまとまり、ルール策定やプロ化が始まりました。こうした動きに対して広域営業本部としてゲーミングPC専用機の取扱いや、通信、PC機器、周辺機器の販売への取り組みを強化するなど、今後も新しい市場開拓を進めてまいります。


変化を恐れず、チャンスととらえる
安定供給のために情報共有を重視

取締役 販売推進本部長 小峰 伴之

取締役
販売推進本部長
小峰 伴之

─ 2018年度上半期(4~9月)をどのように振り返りますか。

 販売推進本部の役割は、営業本部が販売する商品の調達、そしてマーケティング活動、営業担当への情報提供が中心です。上半期は売上高が3000億円を超えるなど好調でした。調達カテゴリー別でみると、PCなど「本体」が伸びています。インテル製CPUの供給不足から、特に国産メーカーのPC調達に苦労しましたが、販売に大きな影響を与えることなく対応することができました。これにより市場シェアも拡大しております。また、サーバーも販売台数こそ横ばいですが、高性能な製品の販売に努めた結果、売上高は大きく増加しました。そのほか、モニターなど「周辺機器」も「本体」に付随する形で増加しました。ネットワーク商品、セキュリティ商品、ソフトウエアも伸びています。

 一方でマーケティング活動ではイベントプロモーションを中心に実施しました。2018年7月に金沢市で総合展示会「DISわぁるど」を開催し、3300人を超える来場者がありました。また、「DISわぁるど」に比べ少し小規模なセミナーイベントである「ICT EXPO」も上半期で5カ所開催しています。「DISわぁるど」と合わせると約7000人のパートナー、エンドユーザーにお越しいただきました。エスアイヤー(システム構築会社)や他のディストリビューターは首都圏に偏重した活動が中心ですが、当社は地方での開催を重視し、地域密着型の営業活動を明確に展開することでメーカーに対して「DISに任せれば、地方でもしっかりと販売してもらえる」と厚い信頼を得ることができます。加えて地方の活性化にも貢献できると考えています。


─ 今後の課題と重点戦略は何でしょうか。

 今後、「Windows7」から「Windows10」への移行が本格的に進みます。当社は引き続き下期も4~5カ所で開催する「ICT EXPO」や、各メーカーと協業したセミナー等を各地で開催し、顧客の働き方改革やクラウド化などデジタルトランスフォーメーションに関するサポートを進めてまいります。

 一方、下期における調達に関しては、引き続きインテル製CPU不足によるPCの供給がタイトになるという状況への対応が課題です。特に文教分野では案件の構成決定から納入時期が下半期にずれ込んでいます。また、文教だけでなく官公庁向けは国内メーカーの引き合いが多く、これらの需要に対する安定供給が重要となります。そのために各営業本部、そして販売パートナーに適切な情報を共有させていただくことが大切です。また昨今、AMDやARMといったインテル製以外のCPUを搭載したPCも話題に上っており、大手企業でも採用を決定するなどビジネス使用でも徐々に認知されつつあります。そういった情報も提供してまいります。


─ 今後の成長に向けた取り組みとして重視することは何ですか。

 PCの需要拡大だけでは限界がありますから、次の成長領域に進出することが欠かせません。その一つがサブスクリプション型ビジネスへの対応です。サービスの品ぞろえだけでなく、メーカーと販売店をつなげる販売手法が必要になりますので、当社のライセンス管理ポータル「iKAZUCHI(雷)」の活用を進めます。またソリューションとサービスをマッチングすることで顧客のデジタル化、クラウド化をサポートするという意味ではマイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」の移行サービスなどの提供も例として挙げられます。加えて顧客の要望が高度化多様化する中、高度化商材の提案も重要になってきています。そのためのプレ営業活動や構成支援をメーカーやパートナー、関係会社と協力して取り組むことも大切です。

 今後、貿易摩擦など外的要因によって調達も大きな影響を受ける場合が想定されます。デジタル化、クラウド化、そして5Gの登場によってITの構造も変化します。しかし、新しいテクノロジーにより新しい市場も生まれます。こうした分野に力を入れることで変化を恐れず、それをチャンスととらえて更なる成長を目指します。

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2019.01 THE Daiwabo「ITインフラ流通事業」

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