ダイワボウ情報システム

Dsas関東中央センター「ロボットストレージシステム」で効率化を実現

自動走行ロボットの中には特製のDiS号の姿も
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自動走行ロボットの中には特製のDiS号の姿も

近年、人手不足や高齢化などを背景に物流業界の省人化などがクローズアップされており、企業は「ロジスティクス4.0」と呼ばれるAIやIoTを活用した物流管理のシステム化を推進する時代に突入しました。省人化・効率化に取り組み、生産性向上がいかにできるかがポイントになります。こうした中、ダイワボウ情報システム(DIS)は、2018年5月にDISグループの物流機能の中核拠点であるディーアイエスサービス&サポート(Dsas)関東中央センター(埼玉県吉見町)に、自動倉庫「ロボットストレージシステムAutoStore」を導入しました。

関東中央センターは、約15,000坪の広大な施設を生かし、在庫商品の出入荷・保管だけでなく、キッティングなどのカスタマイズ作業や返品受付、メーカー物流代行など、DISの販売をトータルでサポートするDIS 最大規模のセンターです。AutoStoreには、48m×17m×4.7mのスペースに、「ビン」と呼ばれる小型収納ボックス18,000個がフロアの高さを最大限に利用して高密度に集積されています。平置きであれば約1,500坪必要としていたスペースを、約500坪のスペースに集約することができます。出荷時には、AutoStore の天井を走行する45台のロボットが、必要な商品が収納されたビンを上から取り出し、ポートまで搬送します。ロボットの1台当たり最大積載は30㎏で、最速時速10㎞、1回の充電で20時間の走行が可能です。ロボットのすべての動きはコンピューターで最適化され、自動で充電ステーションに移動し、自動で作業に復帰します。もし1台がトラブルでストップしても全体が停止することはなく、他のロボットがフォローします。

これらのロボットが高密度集積されたビンの上を縦横無尽に走り回ることで、省スペースで無人の商品取り出しが可能になりました。さらに、出荷を繰り返すことで高頻度商品ほど上層部に集約される構造になっており、出荷にかかる時間も自然と短縮されていく画期的な仕組みです。AutoStoreの稼働により、1時間1人当たりに処理できる商品量が約67%増加し、劇的に生産性が向上しています。EC(電子商取引)の普及に伴い、IT関連商品は個包装が一段と進み、小ロット化が加速しています。物流倉庫からの出荷に必要な労力や時間が増加する中、AutoStoreは収納効率の向上に加え、出荷の効率化と作業者負担の軽減につながるシステムとして、重要な役割を担っています。来年4月には、Dsas関西センター(兵庫県神戸市)にもロボット30台規模のAutoStoreの導入が予定されており、東西の基幹となるセンターでさらなる効率化が実現します。

DISは、今後も新たなテクノロジーを積極的に導入し「ロジスティクス4.0」時代のニーズに応えることを目指します。