“鬼に金棒”─ DISの地域密着営業と日本一のサービス会社目指すDsasとの恊働

ダイワボウ情報システム(DIS)は、グループをあげてサービス&サポート(S&S)事業を強化しています。今春4月1日、ディーアイエスサービス&サポート株式会社(Dsas)が誕生。ひとつの案件に関して調達⇒設置⇒キッティング⇒修理⇒保守⇒切り替え⇒買い取り⇒リユース・リサイクルまで一連の「LCM」(ライフサイクルマネジメント)を1社だけで完遂できる日本で唯一の企業として、Dsasはいま業界内外で注目を集めています。同社は更に入出荷、保管業務なども加え、わが国トップのディストリビューターDISの大きなバックボーンとして期待されています。地域密着営業で着実に実績を積むDISと「日本一のサービス会社」を目指すDsasが結びつけば、まさに「鬼に金棒」といっても過言ではありません。

DISの営業をリードする東西の営業副本部長とDsasの実務担当部長に、DISグループが目指すS&S事業を語ってもらいました。

─まずS&S事業をディストリビューターであるDISが強化する狙いを教えてください。

 

 

 

山下副本部長(以下、敬称略)
コモディティ化した商品がいつでもどこでも購入できる市場環境においては、ハードありきのビジネスではなく、S&Sも含めたトータルの提案力が、競合他社との差異化に欠かせません。DISグループはこれまでもS&S事業に力を入れてきましたが、今後はさらに注力し、より多くの販売店様やメーカーさんに利用していただけるようにするのが狙いです。

嶋村副本部長(以下、敬称略)
ITビジネスの裾野拡大、用途の多様化、課題の迅速な解決が求められる中、DISグループとしていかにディストリビューター機能を高めて、商談サイクルを短期化させるかを追求しています。そのためには、販売店様ごとのIT事業の強みを助長し、弱みを補完できる適切なサービス&サポートの提供がカギとなります。例えば提案フェーズではコールセンターによる販売支援、ユーザー課題を解決する提案支援、受注フェーズではシステム設計、機器手配、納入フェーズでは物流内事前設定、現地設置、運用フェーズではテクニカルサポート、BPO運用など上流工程から全てのサービスニーズに応えて販売店様の商談スピードを高速化するよう日々努力しています。更には販売店様のニーズを汲み取り、必要とされるサービス開発にも傾注しています。またメーカー機能補完にも力を入れており、ユーザーが抱える事業課題、ニーズなどをリサーチしてフィードバックすることで新たな製品、サービスの共同開発も行っており、DISへの期待がますます大きくなっていると実感しています。

山下
従来までは販売店様が一つひとつのサービスを独自にエンドユーザーに提供していましたが、スピードや人的リソースなどを考慮に入れると、そうした手法では現在、ビジネスになりません。販売店様とディストリビューターである当社とが役割を分かち合い、ビジネスのスピードをいかに上げていけるかがポイントになります。

嶋村
モノだけではなく情報を付加した当社のディストリビューションに対して、販売店様から評価していただいています。これからは当社と取引のある1万8千社の販売店様に加えて、各地域のサービス事業者などとも一緒に「サービスエコシステム」を構築することで、地域ごとのエンドユーザーに必要なS&Sを柔軟に組み合わせて提供できるようになり、販売店様とともに更に有益なビジネスを展開できると考えています。
 

 

─ 発足して4カ月が経過しましたが、Dsasとしてはどういう取り組みに注力しているのでしょうか。

 

 

 

芳賀部長(以下、敬称略)
現在、テクニカルサポート部門においては、プレセールス的な活動に力を入れています。ディストリビューターとしてDISに求められているのは“レスポンス”と“品質”です。その点について、DsasがDISの営業とともに動き、案件の初動から携わっていく、もしくはDsasとしてできることを先んじて行っていくことで、迅速なレスポンスや高い品質を実現していきます。そして、最終的には受注、納品、設置、設定までをDISグループで請け負える流れにしていきます。すでにメーカーに駐在して、メーカーの直販についても構成依頼を受けて対応するというプロジェクトが進んでいます。また、案件初期から販売店様と一緒に提案していく機会も増えています。直近では、多拠点DRシステムを構築する案件について販売店様とともに構成などを検討してエンドユーザーに提案し、さらにメーカーさんも交えてひとつの案件を成立させ、設置設定までをDsasに依頼していただくという商談がありました。

持田部長(以下、敬称略)
現在は販売店様ごとにキッティングサービスや延長保証サービスなど、注力するカテゴリーを変えています。販売店様の得意不得意なジャンルを考慮し、販売店様に最適な提案を行っているのです。マスではなく個別最適を進めており、実際に成果も現れています。また、DISとの密な情報交換の仕組みも構築しており、よりDISの動きに合わせた取り組みを行いやすくしています。例えば、文教市場における先生向けの講習の提供を新たに進めています。文教市場に取り組んでいる販売店様も、先生向けの講習のノウハウをお持ちの販売店様は少なく、そこをDsasが支援していく取り組みを今夏から開始します。
 

 

─ DISの営業サイドによるDsasへのこれからの期待を教えてください。

 

 

 

山下
Dsasでは、在庫のストック場所とキッティング現場が同じであるため、圧倒的なスピードの実現が大きな強みになるでしょう。今後は業種に特化したカスタマイズであったり、エンドユーザーに特化したモデルを作ったりしていかなければなりませんが、そうしたニーズにあわせた在庫配置が可能になり、タイムリーでシームレスな商品提供の実現が期待できます。

嶋村
メーカーとの協業領域拡大のひとつとして直販部門が抱える課題の共有、解決があります。商談工程ごとに必要とされる機能、サービス提供を販売店様と協働で提供することで商談サイクルの短期化、販売店様のビジネス機会の増大、エンドユーザーの満足度向上に貢献出来ればと考えています。また今後は、Dsasのコールセンターで販売店様からの商品の問い合わせや出荷状況、トラブルなどに関する問い合わせなどを集約することも検討しておりますので、DIS営業のメーカーや販売店様への提案機会が増え、今まで以上にリレーションシップが深められると考えております。
 

 

─ DISからの期待が非常に高いですね。Dsasとしての今後の意気込みを聞かせてください。

 

 

 

芳賀
DISの営業はもとより、販売推進本部・各メーカーとの連携を深めながら案件獲得に邁進します。上流工程でいかに案件をキャッチして獲得していけるかがカギになるでしょう。DISグループ全体で取り組んでいく必要があります。

持田
Dsasのサービスは、DISの営業からの要望に即したメニューに随時改善しています。実際に、営業側からの「こういうメニューだと提案しやすい」という要望に即して内容を見直した結果、商談が成立するようになるケースが増えています。やはり現場の声が最も重要なのですね。DISの全国90拠点を生かして営業現場のヒアリングや情報共有を継続し、それに呼応したサービスメニューの開発に努めていきます。
 

 

「DISわぁるどinみちのく盛岡」に2000人超

 

DISわぁるどinみちのく盛岡

130社が出展、東北地方で例を見ない大型IT総合展示会

ダイワボウ情報システムが毎年、総力をあげて開催するIT機器の総合展示会が今年も7月15、16の両日、「DISわぁるどinみちのく盛岡」として岩手産業文化センター「アピオ」で開かれました。過去最高となる130社が出展し、世界中の最新IT関連商品を披露しました。地元岩手はもちろん、東北地方の販売店やエンドユーザーなど延べ2,014人が来場するなど東北地方ではほとんど例を見ないICT関連の大展示会となりました。

セミナーなども含め今回注目されたのは、クラウドやモバイルなどとともにいま話題を呼ぶ「マイナンバー制度」や教育ICT関連のソリューションでした。このうちDISグループが力を入れる文教ビジネスでは、今回初めて教育の情報化等を推進する一般法人日本教育情報化振興会が主催し、文部科学省と東北6県の教育委員会後援のセミナーや講演会が開かれ、多数の教育関係者にご来場いただきました。

盛岡支店の遠藤秀次支店長は「DISグループの団結力と一体感を感じることができた2日間でした」とし、早急に案件創出と刈り取り活動で実績を積み上げて出展社さんに恩返ししたいと決意を語っています。

なおダイワボウホールディングスも出展し、各グループ会社を紹介しました。