ダイワボウホールディングスの関連事業は、大和紡観光による霧島国際ホテルの運営、ダイワエンジニアリングによる建設・エンジニアリング事業など多様な事業を展開しています。近年、海外からの観光客も増加しており、霧島国際ホテルは豊かな温泉と霧島の自然を強みに、ホテルとしての魅力を高め、インバウンド需要の積極的な取り込みに努めています。また、ダイワエンジニアリングはグループ内の設備投資の施工に加えて、グループ外からの受注獲得にも積極的に取組みます。IoTなど新しい市場への対応も欠かせません。

 

 

─ 関連事業では多様な事業を展開しています。

現在は大和紡観光が運営する霧島国際ホテルによるホテル事業とダイワエンジニアリングの建設・エンジニアリング事業が中心です。

特に霧島国際ホテルは近年、海外からの観光客が増加するなどインバウンド需要の追い風を受けています。2017年度は宿泊客数が前年度比15%増加し、2018 年度に入ってからは20%を超える勢いです。特に複数回来日しているようなリピーター外国人観光客に好評です。東京や大阪は体験したので、次は鹿児島で温泉を楽しみたいという中国や香港、台湾からのお客様が増えています。やはり豊富な温泉が魅力的なようです。また、最近ではNHK大河ドラマ「西郷どん」の影響もあって国内からの観光客も増えています。

こうした観光客の動向への対応も強化しました。海外留学経験のある人材を採用するなど、外国人観光客への対応を進め、またWEBサイトを通じての予約も増えていることから、専門部署も立ち上げています。WEBサイトではユーザーレビューが大きな影響力を持ちますので細やかなサービスの向上に努めています。

一方、ダイワエンジニアリングの建設・エンジニアリング事業もここ数年は好調が続いています。ダイワボウグループ向けでは、ダイワボウポリテックの播磨工場の増設工事などに加えて、グループ外からの受注でも化学プラント関連で大口案件を獲得することができました。
 

 

─ 4月から新中期経営計画がスタートしました。関連事業として重点的に取組むポイントは何でしょうか。

ホテル事業は、引き続きインバウンド需要などの取り込みが重要になります。このためベッドタイプの部屋を充実させるなど、外国人観光客の要望にも対応できるホテルとしての魅力を高めていかなければなりません。

建設・エンジニアリング事業はグループ内からの受注が主力ですので、今後も設備投資案件への対応が重要になります。繊維事業を中心に工場の老朽化も進んでいますので、新規の設備投資への対応だけでなく既存設備の安全性維持など保全関連の案件も重要になってきます。また、グループにはまだ遊休地などが残されています。この有効活用もダイワボウホールディングスとして大きな課題ですので、新しい提案を進めることにも取組みたいと考えています。

加えて、IoTなど新しい技術潮流も無視できません。今後、グループ内でも新しい技術の導入が進むでしょう。その際に具体的な装置や設備の施工が必要となります。この役割もダイワエンジニアリングで担っていくことができればと考えています。工場などの安全管理の重要性も一段と高まっています。これらの分野で新しい提案を行うことがエンジニアリング事業にとって重要になります。

 

 

 

ダイワエンジニアリング テンター装置(左)と霧島国際ホテル(右)