竣工した工場建屋

ダイワボウホールディングスは昨年12月3日にインドネシアの西ジャワ州カラワン県スルヤチプタ工業団地に設立した不織布製造販売会社、ダイワボウ・ノンウーヴン・インドネシア（DNI）の開場式を執り行いました。DNIはダイワボウポリテックの全額出資で設立したもので、ダイワボウグループにとってインドネシアでは7つ目、合繊・不織布事業部門としては初の海外関係会社・工場です。開業式にはダイワボウホールディングスの阪口政明社長、北孝一専務らのほか、カラワン県のアデ・スワラ知事ら現地行政関係者らも参加しました。
阪口社長は、あいさつの中で「当社がインドネシアに繊維事業の最初の生産拠点を築いたのは40年前の1971年。インドネシアでの事業展開は当社のグローバル戦略の中心的役割を担う重要なものになっています。アセアン地域では高い経済成長を背景に消費財市場が拡大を続けています。紙おむつ・ナプキンなど衛材製品の伸長は著しく、取引先企業の海外販路拡大も加速化しており、当社は繊維原料から不織布までの一貫生産を強みとしたDNIを設立しました。お客様やインドネシア・カラワン県の皆様との相互発展を目指し、いっそうの努力を重ねてまいります」と意気込みを語りました。

開業式で記念撮影

DNIの池田伸治社長も「DNIは合繊・不織布事業にとって念願だった初の海外事業会社。インドネシアでの高機能衛生用品需要に貢献することを使命として信頼される不織布メーカーとなることに全力を挙げる覚悟です」と決意を表明しました。また、池田DNI社長は同社の不織布製造ライン1号機を「G-1」ラインと命名。Gはインドネシアの象徴であるガルーダの頭文字であり、お世話になったインドネシアの人々、関係省庁、関係各社への感謝の気持ちと飛翔への願いが込められています。DNIでは年産2400トンでエアースルー不織布の生産を開始します。今後、需要拡大が期待できるアセアン地域での販売拡大に取り組み、「G-2」「G-3」ラインの増設も視野に入れています。
 

左：ポリプロピレンを活用した「播州織」
右：ポリプロピレンと綿の「高島ちぢみ」

ダイワボウノイはグループ協業で独自性のあるファイバー原料を活用したモノ作り戦略を推進しています。グループ会社である王子ファイバーの紙糸「OJO+」、ダイワボウポリテックのポリプロピレン、ダイワボウレーヨンの差別化レーヨンなどの活用や産地企業とのコラボレーションによる差別化素材の開発で成果が表れてきました。
昨年、とくに注目された商品が「OJO+」を使ったデニムでした。大手デニムメーカーと連携し、経糸に綿糸、緯糸に「OJO+」を使用した紙糸・綿交織デニムを開発し、大手カジュアルチェーンに採用されるなど成果が挙がっています。紙糸独特の軽量感、シャリ感やドライタッチがデニムの新しい魅力を生み出したとして高い評価を得ています。
これ以外にも、播州産地と連携し、緯糸にレーヨン・ポリプロピレン混紡糸、経糸に綿糸を使用した「播州織」、高島産地とのコラボレーションで緯糸にポリプロピレン紡績糸、経糸に綿糸を使用したクレープ「高島ちぢみ」、尾州産地との連携によるポリプロピレン・レーヨン混紡糸とウールの交編ジャージなども開発し、展示会で発表しました。いずれも従来は衣料用途で使用が難しかったポリプロピレン・セルロース複合素材による風合いや機能性で注目を集めました。ダイワボウグループの原料、紡績・加工技術と国内有力産地企業の技術を融合することで従来にない商品の開発と市場創出を目指しています。
 

大会に提供したロングTシャツ

ダイワボウアドバンスは、2013年10月に開催された大阪市長杯2013世界スーパージュニアテニス選手権大会に協賛サポートしました。今回、協賛として、フロントに「FILA」のワンポイントロゴとバックに本大会のロゴが入った大会スタッフ専用ロングTシャツ600枚を提供しました。
大阪市長杯2013世界スーパージュニアテニス選手権大会は、公益財団法人日本テニス協会と大阪市が主催し、国際テニス連盟（ITF）が公認するグランドスラム4大会を含むジュニアサーキット10大会の1つで、アジア唯一のグレードA大会です。また、現在プロとして活躍する多くのプレイヤーが、ジュニア時代に出場しています。
ダイワボウアドバンスは、2012年春に「FILA」ブランドの新展開としてテニスウェア（メンズ・レディース）をコレクションのラインナップに加え、2013年春夏商品より全国のスポーツショップ向けに販売をスタートしています。ダイワボウアドバンスでは「FILA」ブランドを通じて今後もテニス競技を応援していきます。