ダイワボウホールディングスでは、グループが「人」で成り立っているという考えのもと、いつどんな時代にあっても従業員が高いモチベーションで生き生きと働ける環境づくりに努めています。また、中期経営計画において、過去最大の人的資本投資を掲げ、ウェルビーイング経営を目指しています。

 

グループの持続的な成長のため、さまざまな個性、能力、知識、経験を持った人材の確保と育成、そして従業員エンゲージメントを高めることが必要不可欠です。その一環として、各事業会社の特性に合わせた独自のプログラムを取り入れながら、多様な研修を通じた人材育成の強化に取り組んでいます。

DISグループ

全国の支店網を支える多様な人材層の形成を目指し、研修や教育制度をアップデート

 

当社グループでは、事業ごとに研修体系を構築し、事業特性に応じた階層別・職種別の研修を実施しています。ITインフラ流通事業を手掛けるDISグループでは、約1万9,000 社のパートナー様とつながる支店ネットワークを支える多様な販売人材層の形成に努めています。昨今は顧客接点が多様化し、DX 化推進を支援するITスキルなどが求められていくでしょう。

 

本特集では、DISグループが実施している多種多様な研修の中から、「営業活動基本研修」「人材共育研修」「OJTトレーナー研修」の3つをピックアップ。受講者コメントからは、こうした研修が同期間や同世代間の交流の場としても機能していることがうかがえました。今後も、人が成長する大切な機会となるような研修・教育制度を目指します。

 

Case 1 | 営業活動基本研修

営業職向けの基礎研修を拡張、ロールプレイで学ぶ

 

1~2年目総合職を対象とした「営業活動基本研修」は、営業職社員が早期に独り立ちし、自主的に計画・実行ができるようになることを目的としたものです。DIS 独自のOJTプログラムであるセールスプロセス勉強会の要旨を既存の営業職向け基礎研修に盛り込んで標準化しました。

まず営業活動の進め方を学び、アプローチ話法やヒアリングスキル・交渉スキルなどをロールプレイを通して習得します。

 

営業活動基本研修の様子
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営業活動基本研修の様子

Case 2 | 人材共育研修

信頼されるリーダーとは?管理職へのコミュニケーション研修

 

この研修はライン管理職を対象としており、エンゲージメントの高い職場をつくるために必要なことを、信頼されるリーダーとしてのスキル・あり方とあわせて総合的に学ぶことを目的としています。社内エンゲージメントサーベイの結果を受け、「働く幸せ」「自己効力感」の向上をねらいとしたものです。ライン管理職がメンバーとのコミュニケーションを強化できるよう、傾聴・承認といった基本スキルの再確認や、ピープルマネジメント、フィードバックといったスキルの習得、強い現場作りに向けた議論などを通じて、個々の現場での実践を促しています。

 

メンバーとのコミュニケーション強化目指す
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メンバーとのコミュニケーション強化目指す

Case 3| OJTトレーナー研修

新人指導のスキル習得+OJT 担当者への支援も重視

 

新入社員教育を担当するOJTトレーナー育成を目的とし、モチベーションの向上や接し方のスキルを学ぶための研修です。4月・8月・1月に実施したプログラムを、1 年を通して総括としてまとめ、その総括内容を次年度の研修受講者の4月の研修で紹介する流れにしており、OJTのDNAと位置付けています。また、事後課題で上司とOJT計画について相談し、上司を巻き込む仕掛けを盛り込んで、孤立しがちなOJT担当者を支援する仕組みとしても機能させています。

オーエム製作所グループ

向上心、技術力、コミュニケーション力を持ち合わせた人材を育成し、事業目標達成を目指す

 

オーエム製作所グループでは、事業目標達成のための人材育成目標(①向上心を持ち、困難に挑戦する人、②高い技術を持つプロフェッショナル、③コミュニケーション能力が高い人)を掲げ、強化すべき18 の教育項目のもと、階層別・部門別に研修を推進しています。本特集では、「3 年目研修」「メンター研修」「業務スキルアップ研修」をピックアップ。
 

さらに今年度からは、管理監督者向けeラーニング研修やベテラン層向け研修など新たなプログラムも実施予定です。

 

Case 1 | 3年目研修

3 年間を振り返り、中堅に向けての心構えを学ぶ

すべての新卒3年目社員を対象にしたプログラムで、中堅社員となるにあたっての心構え、今後の成長に向けての目標設定とモチベーションの向上、リーダーシップを発揮していくための主体的な取り組み姿勢について学びます。新入社員研修、2年目研修、3年目研修を同じ講師で実施することで、社員の悩みや課題への解決に寄り添ってもらうなど、成長を温かく見守っていただいています。

 

オーエム機械納入先ユーザーを見学
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オーエム機械納入先ユーザーを見学

Case 2 | メンター研修

メンターの役割を理解し、後輩育成能力を習得する

 

新入社員や若手社員のサポートにあたる社員を対象にしたプログラム。メンターの役割を理解し、後輩育成能力の習得を促します。重要なのは、人間特性の認知を通して自己理解を深め、自分と異なるタイプの人とも良好な関係を築くスキルを習得することです。さらには、後輩の育成という機会を通じてメンター自身も成長するという意識を醸成します。

 

研修中の様子
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研修中の様子

Case 3 | 業務スキルアップ研修

昇格の節目で次期リーダーとしてのキャリアビジョンを確認


等級S1からS2への昇格者を対象とした研修で、昇格の節目で改めて今主力として期待されていることを認識してもらい、役割をより良く果たせるようスキルアップを目指すものです。さらに次期リーダーとしてキャリアビジョンを再確認し、自身の成長および充実した人生に向けたビジョンとアクションプランを作成します。

 

研修前に、研修の目的と趣意についてレクチャーを受ける
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研修前に、研修の目的と趣意についてレクチャーを受ける

ダイワボウホールディングス

ホールディングス社員として求められるスキルセットを教育体系として整理

 

ダイワボウホールディングスでは、少数体制かつ多様なキャリアを持つ人材で構成されていることを活かして、2025 年度より従来型の階層別教育から、専門性を重視した教育体系にシフトしました。共通スキルや業務に必要な知識習得を定義し、社員ごとのキャリアプランや適性に応じた選抜型研修を取り入れ個々の成長を促進しています。経営視点で複合的なスキルを習得できる機会を増やし、体制強化を進めていきます。

Case 1 | 人的資本・多様性研修

DE&I の推進に向けて課題意識を持つ

 

管理職・専門職、事業会社人事部門を対象に、多様な個性を活かし支え合う職場づくりを理解することで、DE&Iの推進とワークライフバランスの実現に向けた課題を考えるための研修です。カードを使った行動特性タイプ診断やケーススタディを通じてDE&Iへの理解を深めました。

Case 2 | 生成AI活用研修

生成AIの活用で業務の質と効率向上へ

 

DX/AI活用の教育カテゴリーを指定した管理職・専門職が対象です。生成AIの実践的な活用に特化して学習し、自身が生成AIを活用することに加え、配下メンバーに活用させることで部署全体の質と効率の向上を図るマインドを身に付けることがねらい。事前アンケートによって、受講者のAI 活用レベルに合わせてオリジナルの研修を設計しました。また、部署別の業務課題に応じたAI活用の実演やグループディスカッションを実施することで、研修後すぐに実践できる内容を重視しました。