繊維素材から製品までの一貫生産体制を強みとし、
素材と高機能加工技術により、 お客さまのご要望に応えています。

大和紡績グループ

 

コロナ禍を経て、市場や消費の構造や消費者のライフスタイルが大きく変化しました。市場のニーズは多様化しており、ターゲットを細かく設定し、効率的で迅速な開発、生産、供給が求められています。


またESGやSDGsの観点から環境配慮への取組みがより重視され、オーガニック素材や生分解繊維等の活用による環境負荷低減に貢献するサステナブル素材など、新たなニーズに応える商材を活用することで需要を掘り起こしていくことも重要となり、環境系認証の取得や機能性、品質面での差別化も求められています。


大和紡績グループは、開発方針としてESG経営、SDGsの推進に向けた研究テーマを中心に研究・開発を加速させ、独自の素材開発や加工技術の開発を通じてファイバー戦略のさらなる深耕を目指します。そのために播磨研究所に合繊、産業資材、製品・テキスタイル事業に分散していた研究開発機能を統合しました。繊維事業を通して開発してきた基礎技術を分野や用途を超えて融合させます。


これら横断的な研究開発を進めることにより、独自の原料や加工による商品開発に加えて、将来の拡大市場を見据えた研究に取り組むことができる体制を整えています。また、知的財産戦略においては、研究開発戦略との整合性を図りながら、自社製品の優位性を確保すべく活動を推進しています。ESG、SDGsの観点から「環境」「安全」「健康」の3つの開発キーワードを軸とした素材開発を推し進めることでサステナブルな社会の実現に貢献していきます。繊維素材から製品までの一貫生産体制により、素材と高機能加工技術で、お客さまの要望に応えられることが大和紡績の強みです。


素材では自社のレーヨン、オーガニックコットンなど肌に優しい機能素材を用いながら、独自の加工技術により機能性を付与した衣料品や寝装品を提案するなど、差別化した商品を展開しています。


加工技術面では消臭、抗菌、抗ウイルスといった独自の機能化技術に代表されるように、お客さまが求める性能を実現するため、素材の良さを引き出す技術の研究開発に注力しています。研究開発における特徴のひとつとして、産官学連携で信州大学繊維学部 ファイバーイノベーション・インキュベーター(Fii)の研究基盤を活用した研究開発もその一例です。大学の先生方のさまざまな知見を商品開発に取り込めるメリットがあり、感性工学を通じて着心地や快適性を数値化し、開発につなげる取り組みなどを行っています。


環境負荷を低減する環境配慮型・社会貢献型の主な商品として、芯に再生ポリエステル、鞘にサステナブルな農法で栽培された「コットンUSA」マーク認定済の米綿を用いた2層構造紡績糸の「TWINLET®/ツインレット」や、生分解性を有するレーヨンをベースにバイオマスマーク、FSC(森林管理協議会)マークなどの認証が可能なサステナブルな不織布素材「APITAS® B/アピタスB」、生分解性の合成樹脂のみで構成され、成分の75%が植物由来の芯鞘型熱接着性複合繊維「miracle®fiber KK-PL/ミラクルファイバー KK-PL」、サステナブル社会に貢献するため、作業負荷軽減や環境負荷軽減を目的とした軽さと強さを追求した超軽量帆布「AIR FEATHER®/エアフェザー」などを提供しています。